この記事では、週刊少年ジャンプに連載されていた漫画作品を、以下のように分けて紹介します。
- 週刊少年ジャンプ「おすすめ名作打ち切り漫画」一覧
- 週刊少年ジャンプ「長期連載打ち切り漫画」一覧
- 週刊少年ジャンプ「作者体調不良での連載終了漫画」一覧
- 週刊少年ジャンプ「最速打ち切り週数」漫画ランキング
目次
- 1 週刊少年ジャンプ「おすすめ名作打ち切り漫画」一覧
- 1.1 『斬』杉田尚(2006年)
- 1.2 『ツギハギ漂流作家』西公平(2006年)
- 1.3 『幕張』木多康昭(1996〜1997年)
- 1.4 『ST&RS─スターズ─』ミヨカワ将×竹内良輔(2011〜2012年)
- 1.5 『デビリーマン』福田健太郎(2015年)
- 1.6 『詭弁学派、四ツ谷先輩の怪談。』古舘春一(2010年)
- 1.7 『逢魔ヶ刻動物園』堀越耕平(2010〜2011年)
- 1.8 『LIGHT WING―ライトウイング―』神海英雄(2010〜2011年)
- 1.9 『P2!―let’s Play Pingpong!―』江尻立真(2006〜2007年)
- 1.10 『Ultra Red』鈴木央(2002〜2003年)
- 1.11 『賢い犬リリエンタール』葦原大介(2009〜2010年)
- 1.12 『タカヤ―閃武学園激闘伝』坂本裕次郎(2005〜2006年)
- 1.13 『男坂』車田正美(1984〜1985年)
- 2 週刊少年ジャンプ「長期連載打ち切り漫画」一覧
- 3 週刊少年ジャンプ「作者体調不良での連載終了漫画」一覧
- 4 週刊少年ジャンプ「最速打ち切り週数」漫画ランキング
- 5 最後に
週刊少年ジャンプ「おすすめ名作打ち切り漫画」一覧
『斬』杉田尚(2006年)
この漫画でよくあること
- 作画崩壊
- ただ「ムカついた」という理由だけで真剣抜いて斬りかかる
- 明らかにその場では立たないであろう変な擬音
- 輪郭がたがたの建物が出てくる
- 建物内が亜空間のように広い
- 室内にもかかわらず砂漠のような砂埃が上がる
- コマの半分以上をフキダシが占める
- そのような構成のコマが数ページ続く
- 明らかに数秒しかかからないシーンで1分以上かかる長台詞をしゃべり倒す
- 冗語法を用いた文章
- 全く漢文を理解していない熟語
- 自分が言ったセリフを数秒で忘れる
- 傷が数コマで再生する
- 攻撃方向と傷口が一致しない
- それどころか攻撃のベクトルと吹き飛ぶ方向すら一致しない
- ゆで理論
- 右手と左手が瞬時に入れ替わる
- 背景のカキワリがカメレオンのように変化する
- 登場人物の立ち位置すら入れ替わる
- 地下室に行くのに階段を上る
余りに低評価だった故にニコニコ動画では勝手にアニメ化されてOP・ED映像が作られ、コミケでは腐向けのサークルが出展されるなど、作者が意図していたのとは別な意味で大人気となりました。
『ツギハギ漂流作家』西公平(2006年)
『ONE PIECE』のパクリと評される一方、『ONE PIECE』のコラージュネタとして愛される作品。
『幕張』木多康昭(1996〜1997年)
「バスケ部に入りたいがジャンプにはスラムダンクがあるし、セクシーコマンドー部には入りたくない」という理由で幕張高校の野球部に入部したものの、作中で野球に関わる話はないという野球部の青春ギャグ漫画で、他の漫画のネタや下ネタが多いことが特徴。
『ST&RS─スターズ─』ミヨカワ将×竹内良輔(2011〜2012年)
宇宙好きの少年と幼馴染そして転校生という3人が宇宙人に会うという夢を叶えるため、宇宙飛行士を目指す物語。
『デビリーマン』福田健太郎(2015年)
自分が持つ能力を人間に与える代わりに契約者の年収の50%を貰い受けるサラリーマン悪魔を描いた作品。
頭脳戦要素を含んだ展開、時折ほろりとさせるストーリーなど人気を獲得したものの、どうしても内容が大人向け的な部分があり、惜しくも打ち切りとなりました。
衝撃的な最後が話題。
『詭弁学派、四ツ谷先輩の怪談。』古舘春一(2010年)
連載開始と同時にその画力や演出力、ストーリーの面白さなどが評価されたものの、「週刊少年ジャンプ」としては怖すぎたためなのか短期打ち切りに?
面白かっただけに残念だという声が上がりました。
『逢魔ヶ刻動物園』堀越耕平(2010〜2011年)
夕方になると人間のような姿に変身するという「逢魔ヶ刻動物園」を舞台にした作品でキャラクターデザインや画力の高さが評判になりました。
『LIGHT WING―ライトウイング―』神海英雄(2010〜2011年)
破天荒な作風で賛否が分かれる作品。
様々な名言を残した作品として一部で伝説化しています。
『P2!―let’s Play Pingpong!―』江尻立真(2006〜2007年)
ネットで非常に評価が高かったのですが、低年齢層からの支持を得られなかったためか打ち切りに。
「ジャンプでなければ続いていた」と言われるほど高いクオリティの作品でした。
『Ultra Red』鈴木央(2002〜2003年)
関節破壊を追求した古流武術・破傀拳(はかいけん)の使い手である主人公の格闘漫画。
迫力あるバトルシーン、王道の展開など、一定のファンを獲得した作品でした。
『賢い犬リリエンタール』葦原大介(2009〜2010年)
『ワールドトリガー』作者の作品。
日野兄妹の2人のもとへ、海外に離れて暮らしている両親から「あなたたちの弟と一緒に日本に帰ります」という手紙が来る。弟が来ることを楽しみにしていた日野兄妹だったが、2人の前にやってきたのは、リリエンタールと名乗る犬だった。
『タカヤ―閃武学園激闘伝』坂本裕次郎(2005〜2006年)
序盤はありがちな学園漫画だったのですが、終盤になぜかいきなり異世界ファンタジーに転換という驚きの展開になり、後に打ち切りという一連の流れから、今尚伝説として語り継がれています。
『男坂』車田正美(1984〜1985年)
作者が「これを描くため漫画家になった」というほど熱意を持って描いた漫画。
しかし、時代にそぐわない熱い展開が読者を掴むに至らず打ち切りとなってしまいます。
最終回に、大きく「未完」と充て連載を終了させたことが伝説となり、長く語り継がれました。
その後30年の時を経て連載が再開されたことも大きな話題となりました。
週刊少年ジャンプ「長期連載打ち切り漫画」一覧
『SHAMAN KING(シャーマンキング)』武井宏之(1998〜2004年)
全32巻
開始した漫画でアニメ化もされ、海外でも高い人気を得た作品です。
しかし連載を続けていくうちに人気が低迷。アンケート順位が奮わず打ち切りで終了となりました。
※後に完全版として、描けなかったストーリーを追加し綺麗に完結。
『世紀末リーダー伝たけし!』島袋光年(1997〜2002年)
全24巻(未完)
2001年に小学館漫画賞を受賞したりと多くのファンを獲得した作品でしたが2002年8月、作者の島袋光年さんが援助交際により逮捕。これにより連載は打ち切られ、9月発売予定の単行本も発売中止、既刊も絶版となりました。
※2005年には「世紀末リーダー伝たけし! 完結編」というタイトルで連載を再開し、同年11月に完結を迎えました。
『武装錬金』和月伸宏(2003〜2005年)
『るろうに剣心』の作者が2003年から連載していたバトルアクションファンタジー漫画
2005年に打ち切り後、「赤マルジャンプ」にて完結編を掲載後にドラマCD化、アニメ化などのメディア化がされた珍しいタイプで、今尚根強い人気を持つ作品です。
『Mr.FULLSWING(ミスターフルスイング)』鈴木信也(2001〜2006年)
長期連載作品は、打ち切りなのかそうでないのか分からない作品が多いのですが、こちらは「連載当初から順位が振るわなかったものの、話の展開次第では結果が伸びることもあったのですが頑張っても結果が出なくなった頃打ち切りを告げられた」と作者である鈴木信也さんが仰っています。
『ライジングインパクト』鈴木央(1998〜1999年、1999〜2002年)
ジャンプでゴルフという挑戦的な内容ながら一定の評価を得た作品。
しかし、やはり少年が馴染みにくかったのか1999年に打ち切り。
その後復活を望む声が多くあり連載が再開され3年ほど連載が続いたものの再び打ち切りという前例のない作品となりました。
『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』西義之(2004〜2008年)
もともと一区切りがついた段階で編集者から終わりを提案されたものの、作者の強い希望で連載を続行。
結果としてアンケート結果に繋がらず打ち切りになりました。
しかし惜しむ声も多く、2018年には完結編の連載を開始。綺麗な完結を迎えました。
また、打ち切りから10年経ちアニメ化された異例の作品でもあります。
詳しくは「【ムヒョロジ】10年前のジャンプ打ち切り漫画がアニメ化!?最新動画も「ムヒョとロージーの魔法律相談事務所」」をご覧ください。
『アクタージュ act-age』マツキタツヤ×宇佐崎しろ(2018〜2020年)
少年漫画としては珍しい「役者」という題材を扱っており、天才的な演技の才能を秘めた主人公が女優として成長する姿を描いています。
映画・演劇界から評価が高い作品で、2019年には『呪術廻戦』『地獄楽』とならんで「集英社PUSH3作品」に選出されていました。
2020年8月8日、原作担当のマツキが強制わいせつ罪の疑いで逮捕され、概ね容疑を認めたと報道されました。
これを受けて集英社編集部は作画担当の宇佐崎との話し合いの上、同年8月11日発売の週刊少年ジャンプ36・37合併号掲載分を以て連載を終了することを発表しました。
週刊少年ジャンプ「作者体調不良での連載終了漫画」一覧
『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』うすた京介(1995〜1997年)
『幽★遊★白書』冨樫義博(1990〜1994年)
週刊少年ジャンプ「最速打ち切り週数」漫画ランキング
【同率5位】12週打ち切り
『オレゴラッソ』馬上鷹将(2016〜1017年)
戦術やテクニックが成熟期を迎えた現代サッカーに、元テコンドー日本代表の主人公が型破りなプレイで革命を起こす漫画。
『デモンズプラン』岡本喜道(2016〜1017年)
選ばれし者の願いを何でも叶えてくれるという「悪魔の設計図(デモンズプラン)」も人生を狂わされた2人の少年ボロとカルロスの物語を描いたダークファンタジー。
『MUDDY(マディ)』藍本松(2008年)
『保健室の死神』の作者の初連載漫画。
キメラがいて、キメラを研究する研究施設がある世界の話。
『SANTA!(サンタ)』蔵人健吾(2003年)
魔神が遺した獣人の支配に苦しむ世界を救うため、兄との約束であった世界征服に挑戦する少年の物語。
『無刀ブラック』野々上大二郎(2013年)
黒月流合気柔術を広めるために江戸へ出てきた黒月雪路と虐げられながらも強く生きてきた少年・継春の交流と、雪路と様々な武芸者との戦いを描いた格闘時代劇。
『K.O.SEN(キックアウトセン)』村瀬克俊(2008年)
『カラダ探し』『DOIS SOL』作者の初連載作品。
人並み外れて頑丈な体を持つ悪ガキの飛嶋閃が、更正のために入れられたキックボクシングジムで父親の面影を見出し、やがてキックボクシングそのものに魅入られていく様を描いた正統派の格闘漫画。
【同率4位】11週打ち切り
『改造人間ロギイ』三木有(2015年)
「改造部品」という移植型の人工生体機能によって、人間が自由に身体機能をデザインできるようになった社会は、秩序や法が効力を失いつつあった。そんな荒れた社会の片隅で、横暴な男・ロギイは人々の依頼を受けながら、改造人間たちの悪事に立ち向かっていく。
『E-ROBOT』山本亮平(2014〜1025年)
「エロは世界を救う」をモットーに開発された特殊戦闘用美少女ロボット「E-ROBOT」のアイ=ロボロフスキーと共同生活をする事になった凛道ユウキのドタバタな毎日を、一話完結で描くコメディ作品。アイが特殊能力「E.R.O.兵装」を駆使する場面など、その設定によるお色気描写の多さが特徴。
『バディストライク』KAITO(2015〜2016年)
『青のフラッグ』『クロス・マネジ』作者が描く、甲子園を目指す高校球児のバッテリーを主役とした作品である。イロモノキャラが大挙して登場する。
作風を完全に無視した最終回が話題。読者の反応は賛否両論。
【同率3位】10週打ち切り
『ロケットでつきぬけろ』キユ(2000年)
「打ち切り」と言えばこの作品。
ジャンプの一部読者には、短期での連載打ち切りを「つきぬけ」と表現する人がいますが、その言葉の語源となったのが、この『ロケットでつきぬけろ!』です。
伝説の打ち切り漫画家・松井勝法の連載デビュー作。
奇想天外なストーリーと共にユニークな雑誌巻末コメントによって注目を集めました。
キユ先生巻末コメント集
2000年34号
WJをご覧の方初めましてキユです。今号から僕の新連載が始まりました。それではどうぞ。キユで「ロケットでつきぬけろ!」[キユ]2000年35号
ここで次週予告!!来週はハルタのお母さん登場!!マザー・オブ・ラブでつきぬけろ!→[キユ]2000年36・37合併号
次週予告!!いよいよ赤城がベールを脱ぐ!!赤城の目的は!?ヒステリックにつきぬけろ![キユ]2000年38号
Hide記念館完成。楽曲だけに留まらず他面にまで行き渡ったあの人のロック。いいんですよ武井先生→[キユ]2000年39号
夏の夕方って好き。あのジメジメした感じが妙にエロチックだと思いません?冨樫先生[キユ]2000年40号
ルーベンスの初優勝。大人になって人前であれだけ泣けるなんて感動でしたね荒木先生[キユ]2000年41号
モラル欠如者。あの子ら多分携帯持ち始めて使いたくて仕方ないんでしょうね尾田先生[キユ]2000年42号
だってプーさんですよ?ちゃんじゃなくてさん。寅さん並の慕われ方ですよね樋口先生[キユ]2000年43号
毎回この欄はボツを食う。けどそれは自分が大人でありコドモであるとゆう事の誇りだ[キユ]2000年44号
痛みを知らない子供が嫌い。心をなくした大人が嫌い。優しい漫画が好き。バイバイ[キユ]単行本「ロケットでつきぬけろ!」
この本はロックだ。
そしてこの本を手にした
君たちもロックだ。
『NUMBER10(ナンバーテン)』キユ(2002年)
2作連続10週打ち切りという記録を残していることが、キユが伝説と言われる所以の一つでもあります。
天才サッカー少年・柏木天馬と彼に出会い成長していく草サッカーチーム・FCアミーゴの戦いと絆を描いた蹴球浪漫譚。
『TOKYO WONDER BOYS』下山健人×伊達恒大(2014年)
瀕死のサッカーチームが巻き起こす大逆転サッカーストーリー。
『マイスター』加地君也(2008〜2009年)
天才サッカー少年・新岸頼歩と一癖あるサッカー部員たちによる蹴球浪漫譚。
『LIVE(ライブ)』梅澤春人
悪魔を題材としたダーク・ファンタジー作品。ある夜、道を歩いていた勇太朗は、同級生の暗井くんが十字路で黒魔術を行っているところに遭遇し、その時の行き違いから、召喚された悪魔・スレイヤと「血ぬられた契約」を結ぶことになる。
ハリガネムシの拷問シーンが有名。
『HAND’S(ハンズ)』板倉雄一(2006〜2007年)
ヒットの前例がない「ハンドボール」を題材にした漫画。
『神力契約者M&Y(コントラクターエムアンドワイ)』暁月あきら(2007年)
『めだかボックス』作者の初連載作品。
災害を引き起こす「災獣(サイガイスト)」と戦う「神力契約者(コントラクター)」たちの運命の戦いを描いたバトルファンタジー漫画。
西尾維新の凄さがよくわかる。
『重機人間ユンボル』武井宏之(2007年)
『シャーマンキング』作者の漫画。
土木・建設に関する要素を世界観に取り入れた重機バトル漫画。
『A・O・N(エーオーエヌ)』道元宗紀(2002年)
覆面レスラーを題材とした漫画。
巻頭カラー49ページというスタートでした。
最終話が掲載された号の巻末では、「ラストチャンスだったのに、どうにもできないことばかり。つまずき転ぶばかりで最悪でした。このままでは終われません。」とコメント。
しかし『A・O・N』で事実上の絶筆となっています。
【2位】9週打ち切り
『奴の名はMARIA』道元むねのり(1994年)
90年代作品がランクイン。
私立天林高校に、文部省のコンピューターによって優れた教育力を持つ人間の中から選ばれたスーパー教師・四方堂麻里亜が赴任することになった。しかし、実際に赴任したのはコンピューターのミスで間違って通知を送ってしまった同姓同名の別人であった。金目当てで赴任した怪力女の麻里亜が、的外れの行動をしながらも結果的に校内の問題を解決していく。
【1位】8週打ち切り
『チャゲチャ』澤井啓夫(2008年)
『ボボボーボ・ボーボボ』作者の漫画。
不良たちの荒唐無稽な戦いを描くギャグ漫画。
短期集中連載等の当初から早期終了予定だった連載作品を除くと、本作の8週での連載終了は、2021年現在『週刊少年ジャンプ』史上最短です。
最後に
いかがでしたでしょうか。
この他にもジャンプの打ち切り漫画はまだまだ数え切れないほどあります。
過大評価されている『ダブルアーツ』は個人的にあまり好きじゃありませんが、興味ある方は読んでみてください。
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