福満しげゆき『生活【完全版】』唯一無二の世界観!生活感と非日常感の絶妙なバランス感覚【レビュー】

前のブログ記事を再掲載。

2015年に書いた記事 – 【漫画】福満しげゆき『生活【完全版】』

今まで読んだ漫画の中でも序列第三位に位置される作品が、この福満しげゆき先生の『生活【完全版】』。
「好きな漫画なに?」と聞かれたときに『ドラゴンボール』とこれは絶対挙げるほど好きな作品。

そしてとうとう、2016年に実写映画化されるそうで、ようやく日の目を浴びることになりそうです。心からお祝い申し上げます。下の動画は映画の特報です。

監督は、「怪奇大家族」で有名な豊島圭介さんのようです。これを機に「怪奇大家族」も、さらに注目を浴びるといいですね。

映画の話はこのあたりで割愛させていただきます。

さて、肝心の漫画の内容ですが、この作品は先生の初めての長編ストーリー漫画で(一巻完結ですが)、最近ではずっとエッセイ漫画を描いている作家とはとても思えない、巧妙な展開の連続する物語です。作者はあとがきで以下のように話していますが、それが項を奏して、この作品を傑作たらしめているのではないでしょうか。

「ショッカーみたいな戦うべき敵の組織がいきなりドーンと「ある」じゃないですか? このマンガでは「元からある」という形にしないで戦うべき組織のできる過程から描こうと思って始めました。」

設定も非常に優れていて、日常的に目にするものを(改造して)武器にして戦う姿は、少年漫画好きの僕としてはストライクですし(特に作者のお気に入りであろうカーテンレールを使って袖から手元へ飛び出すギミックのカナヅチ!)、町内のワイセツ教師を吊し上げていくっていうのも、想像していると自分でも手が届きそうでわくわくします。それによって自己顕示欲みたいなものが満たされていく、ルサンチマンが解消されていく登場人物たちの行動原理に、読んでいてシンパシーを感じ、深く没入できるのです。

2015年11月16日

追記 2018年2月8日:プライムビデオ会員特典で無料公開

amazonプライムビデオの会員特典で、「ヒーローマニア -生活-」が無料公開されていました。

サラリーマンをリストラされ、さっぱりうだつの上がらない中津(東出)は、コンビニでバイトするフリーター。ある時出会った、謎の身体能力を誇るニート土志田(窪田)、情報収集力抜群の女子高生カオリ(小松)、昼は定年間近のサラリーマン、夜は“若者殴り魔”の日下(片岡)と町を守る自警団を結成し、社会が裁ききれない小さな悪を天誅と称し、高いところから吊り下げて晒す行為を始める。それはやがて、市民の賛同を得るようになり、自警団は巨大な組織に成長。日下がスカウトしたホームレス宇野(船越)を社長とし、低料金の警備サービスを提供する会社<ともしび総合警備保障>として操業を始める。しかし、新しいメンバーの中にはその力を私欲の為に使う者も現れ、秩序は徐々に崩れていく。はたして<ともしび総合警備保障>は、オリジナルメンバー達は、どうなるのか?(C)福満しげゆき・講談社/2016映画「ヒーローマニア-生活-」製作委員会

追記 2018年2月8日:映画を観終わって

これじゃない。笑

原作の持っている「生活感と非日常感のバランス感覚」が、なんだか全体的にバタ臭くなってどこへやら。
中途半端にアメコミに寄せずに、もっとBGMもあまりない日本のドラマ映画みたいな雰囲気で作ったものを観たかった。

ということで、僕がおすすめしたいのは、やっぱり原作コミック!
未完版もあるのですが、内容は同じですので、完結まで描かれたこちらの完全版の方をおすすめします。

 

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